分類:ハサミゲージの世界

ゲージの精度条件

製作サイドから言えば、ゲージ測定面間の平行度は正確に確保されているという条件の下で、各測定部の寸法値が製作公差内にはいっているかないかを確認していくことが製作工程における実際で、従って、ゲージ測定面間の平行度と寸法値を同時的に実現していくこととなります。
最終的な仕上げ寸法値は、通り側は公差範囲内での最小値、止り側は同じく最小値かいくぶん公差範囲中央寄りまでで仕上げることが望まれています。
これは、公差範囲内での最大値付近だとゲージ寿命が短くなるからですが、JISで規定されているゲージ製作公差以外に各ユーザー・サイドで内部的な検定公差・校正公差が定められている場合、JISで規定するゲージの製作公差よりも大きく取られている場合があり、あるいは、JIS規格よりも絞り込まれている場合もあって、必ずしも一概にゲージ製作公差内でのばらつきはどのように許容されかが論点になる場合もあります。

平面度の問題については、ゲージ測定面上の凹凸(起伏、もしくは、うねり)が2μm以下の場合、光の回析作用によって隙見(スキミ)ではそれが確認できないため、オプチカル・フラットで平面度を確認していくこととなります。
適正に平面度が仕上げられた場合、ブロックゲージ面とリンギングします。

面粗さの問題については、どのように規定されていたとしても、#6000程度の研磨材を用いて最終ラッピングすれば充分クリアできますし、それが一般的な方法です。場合によっては、もっと微細な研磨材でラッピングすべき場合もあります。ただし、どの種の研磨材を用いるかによって、同じような面粗さであっても光沢その他の面性状は微妙に異なります。
なお、ゲージの製作工程上、最も手間と時間を要するのがラッピング仕上げ工程であるわけですが、ゲージ公差や被測定物の物性に応じて、適切な面粗さを「選択する」ことは大事な弁えだと思います。

砥石仕上げから鏡面仕上げまでの間で、選択が可能です。ただ、研磨材等の資材が充実してきており、鏡面仕上げには昔ほどの労苦は要しなくなっていることは確かです。鏡面仕上げのゲージが安価に供給されればユーザーからは歓迎されるでしょう。