分類:ハサミゲージの仕様
超硬製ハサミゲージ
私のところにも、年に1~2回は照会があったりするのだが、その仕様条件というのが、①形状仕様はJISに準拠する、②ゲージ測定部に、超硬製のチップを貼り付ける、③母材部分の材質指定や熱処理の要否については特段の指示はない、というもので、単純に言ってしまえば、通常のJIS仕様ゲージの測定部焼き入れ部分を超硬製チップに置き換えたものと言える。
論理的には、母材部分も含めて全体を超硬材で成形すべきことになるはずだが、その方法を採らない場合には、母材部分はSK工具鋼製の総焼き入れで、超硬チップの接合は「ロー付け」する、ということになろうかと思われる。接着剤を用いて接合すれば良いという意見もあったのだが、全く不適なことになるだろう。
超硬製というものの考え方として、その「硬さ」が耐摩耗性を保証するという点に基づくものであるのだが、その「硬さ」故に、非常にゲージとしての仕立て上げが困難であるということに結びつくのだが、材料特性として、実はさほどの困難になるはずもないのである。
超硬と言ってもいろいろな種類があるようで、いわゆる超硬材一般で確認したわけではないのだが、超硬材とは複合材で、超硬粒子を結合材で成形したものである。
従って、超硬粒子に対して直接にラップ研磨しようとすれば非常な抵抗をもたらすだろうが、結合材の方にラップ研磨の作用を振り向ければ、言い替えると、結合材に働きかけて結合をばらけさせ、浮き上がった超硬粒子を毟り取るという方法で、簡単に研削できてしまうのである。最終的には、超硬粒子1個分の厚みで超硬粒子が剥き出しになるから、それに対してラップ研磨で仕立て上げるということになる。
技法を言えば、ダイヤモンド砥粒を用いた遊離砥粒ラップ/湿式の方式で可能で、つまり、従前技法でダイヤモンド砥粒の粒度を使い分ければ良いだけのことになる。
従前技法のスコープ内に超硬製素材に対するラップ仕立てが可能であるというわけだから、SK工具鋼製ゲージでは不都合な局面に対して超硬製が準備されるという過程は理解出来るのである。しかしながら、SK工具鋼から超硬へいきなり飛躍するのではなく、ダイス鋼製ではどうか、ハイス製ではどうか、といったことが検討されて然るべきなのだが、従前技法である遊離砥粒ラップ/湿式の技法ではダイス鋼やハイスへ対応できない。
私のところにも、年に1~2回は照会があったりするのだが、その仕様条件というのが、①形状仕様はJISに準拠する、②ゲージ測定部に、超硬製のチップを貼り付ける、③母材部分の材質指定や熱処理の要否については特段の指示はない、というもので、単純に言ってしまえば、通常のJIS仕様ゲージの測定部焼き入れ部分を超硬製チップに置き換えたものと言える。
論理的には、母材部分も含めて全体を超硬材で成形すべきことになるはずだが、その方法を採らない場合には、母材部分はSK工具鋼製の総焼き入れで、超硬チップの接合は「ロー付け」する、ということになろうかと思われる。接着剤を用いて接合すれば良いという意見もあったのだが、全く不適なことになるだろう。
超硬製というものの考え方として、その「硬さ」が耐摩耗性を保証するという点に基づくものであるのだが、その「硬さ」故に、非常にゲージとしての仕立て上げが困難であるということに結びつくのだが、材料特性として、実はさほどの困難になるはずもないのである。
超硬と言ってもいろいろな種類があるようで、いわゆる超硬材一般で確認したわけではないのだが、超硬材とは複合材で、超硬粒子を結合材で成形したものである。
従って、超硬粒子に対して直接にラップ研磨しようとすれば非常な抵抗をもたらすだろうが、結合材の方にラップ研磨の作用を振り向ければ、言い替えると、結合材に働きかけて結合をばらけさせ、浮き上がった超硬粒子を毟り取るという方法で、簡単に研削できてしまうのである。最終的には、超硬粒子1個分の厚みで超硬粒子が剥き出しになるから、それに対してラップ研磨で仕立て上げるということになる。
技法を言えば、ダイヤモンド砥粒を用いた遊離砥粒ラップ/湿式の方式で可能で、つまり、従前技法でダイヤモンド砥粒の粒度を使い分ければ良いだけのことになる。
従前技法のスコープ内に超硬製素材に対するラップ仕立てが可能であるというわけだから、SK工具鋼製ゲージでは不都合な局面に対して超硬製が準備されるという過程は理解出来るのである。しかしながら、SK工具鋼から超硬へいきなり飛躍するのではなく、ダイス鋼製ではどうか、ハイス製ではどうか、といったことが検討されて然るべきなのだが、従前技法である遊離砥粒ラップ/湿式の技法ではダイス鋼やハイスへ対応できない。